フラメンコ教室はスタジオテテ【神奈川県横浜市にあるフラメンコスクールにて箆津弘順がレッスンをします】無料見学も行っています。

ADVICE

「肩甲骨美人」

Estudio TETE では身体全体をひとつのユニットと捉え、人間が本来持っている身体の協調作用、頭と首、背中のつながりを再確認していく独自のメソッドを通じて踊りに必要な身体づくりを行っています。

■今回のテーマ [ 肩甲骨 ]

肩甲骨は翼のなごりとも言われていますが、おおよそ1本4キロの腕の運動を調節する大事な骨です。 フラメンコ(に限らず)の、あの美しいブラソ(腕)の動きはすべてこの肩甲骨によるものであると言っても過言ではありません。
この骨の働きや動きを知覚することで、見違えるようなブラソの動きになることでしょう。

1:肩甲骨は翼のなごりなり

肩甲骨とは読んで字のごとく、肩からぶら下がるようについている甲羅のような骨です。左右一対で脊柱に近い位置で腕の動きのダイナミズムを作り出しています。
肩の筋肉だけでぶら下がっている腕を、肩関節を接点として、左右、前後、外転、内転の動きをし、この自由度が増すことによって腕を遠くに運ぶことを可能にしているのです。

例えば肘が肩の高さまで上がるときにはあまり動きませんが、肩より上に動く時に外側に大きく回外し始め、これがスムースに行われば行われるほど腕を自由に楽に上げることが可能になり、必要最低限の力で腕をコントロールすることが出来るのです。
肩甲骨の攻略こそが美しいブラソのKEYであることがお分かりでしょう。

2:腕は肩甲骨なり!

「腕」というと二の腕を思い浮かべますが、踊りの中で腕を使うということは、すなわち肩甲骨からの動きを意識することから始まります。

―――腕を上げる時
腕を真下から真上に上げていく過程の中で、上げていく手先を意識し、それによって肩が沈んでいく感じを掴みます。
そして肩を沈めたままで腕を上げていくとき、肘が肩の高さまできたら、肩甲骨との連動によって大きく上へあがっていくのを感じましょう。
大事なことは肩甲骨を先に上げない事です。

―――腕を下げる時
反対に下げる時は上げる時の使い方と逆で、肩甲骨から沈めていき、降ろす手先が体幹部から大きく離れていくように使います。

どうでしょう。
背中がフラットの状態で腕が上下する際の肩甲骨を例に取りましたが、腕の動きのダイナミズムを司る
この肩甲骨を意識するだけで、腕全体で織り成す空間意識が大きく変わったのではないかと思います。
動きの速度が速くなっても、意識の仕方は同じです。

これ以外にも腕を体の前に持って来る時、あるいは後ろで手を合わせる時なども同じように、先ず肩甲骨への意識を忘れないようにしましょう。

3:可動域を広げよう!

骨はそれ自体で曲がったり、回ったりは出来ません。すべて骨の周りについている筋肉によって初めて動くことが出来るのです。 肩甲骨は腕をしなやかに操るための筋肉が背中の多くの部分とつながって
いる為、肩甲骨周辺域の筋肉の柔軟性を高めることによって、肩の力が抜け、さらに体の中心軸を引き上げることも可能になります。
では、道具を使わない簡単なエクササイズを紹介しましょう。

(1)胸の前で両手首を握り合い、お互い引き離すように引っ張り合いながら、頭の後方へ運んでいきましょう。そこで大きく息を吸って、息を止めます。ゆっくり吐きながら更にお互いを引っ張り合います。息を吐ききったら吸いながらゆっくり元の位置へ戻していきます。
これを何度か繰り返してみましょう。

かなり背中が広がった感じがしませんか? まず背中への意識、そして肩甲骨へ意識が行くようになれば 知らず知らずのうちに可動域は広がり、未知のブラソがあなたのものになるでしょう。 美しい背中は肩甲骨にあり!ですぞ。

いかがでしたか?
背中の意識、ひいては肩甲骨への意識が変わるだけで、飛躍的に身体の軸の意識が芽生えて来ます。
大きな羽を広げて空中で散歩している鷲のように、美しく、しなやかで、大きなブラソを目指しましょう。


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